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Genii 75th Birthday Bash : Day 1 (Part 1)

(→Day -1からの続きです)

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あ、昨日の作業についてパンフレットに書いてあった!



 ある日のRichardとRichardの奥さまLizさんの会話。

「75周年のバースデーなんでしょ? ケーキとかデコレーションを用意したりしなくて良いの?」
「絶対に必要ない! 考えなくて良い!」
「そんなの、誕生日じゃないじゃない!」
「マジシャンには山もりマジックを見せてマジック漬けにすれば、それで良いの!」

…Richardさん、身も蓋もないよ。当たってるけど!



 奇術専門誌『Genii』の創刊75周年を祝うマジックの大会、Genii 75th Birthday Bashに参加するためにフロリダはオーランドにおりました。

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これが大会のパンフレット。Richardがカッコイイ!

 大会スケジュールはこちらになります。

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ありえない豪華さ!!

 上記のRichardの思想をそのまま反映した、連日朝8時から深夜12時半過ぎまでの超濃厚スケジュールなのです。よーくこのスケジュールを見ると、食事の時間が本当に限られていることが分かります。さらに予定は少しずつずれていったので、結局ランチとディナーの時間はそれぞれ1時間くらいずつとなりました。
 ただ、会場のホテル巨大ショッピングモールが直結しているおかげで、食事や買い物にはまったく困りませんでした。また、会場の部屋から部屋までの距離もほどよい距離なので移動も楽ちん。

 会場の外には歩いて行ける範囲でも巨大スーパーや各種レストランなどが多数あり、多くのレジャー施設(ディズニーワールドのEpcotユニバーサルスタジオなど)にも近く、空港からホテルまでバスなら2ドルでこれますし(タクシーでも20ドル前後)、ホテルの料金もサービスも非常に良心的。ホテル内のレストランは正直イマイチでしたが、立地条件は抜群の会場でした。フロリダ観光にもおススメです。



 開会前日、今回の大会のゲストのお1人だった前田知洋さんとも「どうやってスケジュールをこなしましょう??」と話していました。

「前田さん、これ、どうやってもスケジュールをすべてをこなすのは不可能に近い気がします」
「Yukiさん、とりあえず、初日はこのスケジュールで過ごしてみましょうか。それに初日の深夜のレクチャーはJamyさんだから、必ずYukiさんは観に行かないといけないでしょう?」
「勿論です! そうですね、では、明日は朝8時のレクチャーから参加してみましょう!」



sandwitch.jpg
朝食はホテル自慢のオムレツサンド

 前の夜、先生Jamyたちと深い時間まで呑んだら結局眠れず、無理やり起床。

 前田さんと一緒にスタバでコーヒーとロビーで売っていたチーズのオムレツサンドをつかんで、そのままイギリスのIan Kendallさんのレクチャーに参加しました。それにしても、朝8時から人が集まるのでしょうか??

 そんな考えは杞憂に終わります。開始10分前に予定された部屋まで行くと、もう満員。部屋に入ること自体できません。これ、どうするんだろう?と思っていたら、スタッフのDustin Stinettさんがやって来て「ありゃ、これは酷いな。別の部屋を用意しないと」と、あっと言う間に違う部屋を用意して迅速に参加者の移動を開始。

 今回の大会すべてに言えるのですが、スタッフの皆さんが本当に的確に行動をしていらっしゃって、何か問題が起こっても一瞬にして火消しをされていきます。
 後でRichardが「今まで数え切れないほどのマジックの大会に参加してきたから、その中でも印象が良かった大会の良かった部分をすべてこの大会にぶち込んでみたよ!」と言っていた通り、参加者のみなさんに対しては勿論のこと、大会全体のオペレーションと出演者の皆さんに対するケアに関しても凄まじいものがありました。

 例えば、出演者のお1人だった天才クリエイターの沢浩さんが「リハーサルの時間、聞いていたのと違うっぽくて…」と仰っていたのをRichardに伝えたら、その瞬間に手当てを実施して沢さんも一安心。
 そして「Yuki、沢さんは他に何か疑問を仰っていなかったか? なんかあったらすぐに俺に教えるんだ!」と言い残して、颯爽と走り去りました。
 彼がこれだけ走り回ると言うのは、彼が心から愛する東京ディズニーリゾート以外では観た事がありません!! Richardと奥さまのLizさんは、大会期間中会場内を所狭しと走り回られていました。

 出演されたアーティストの皆さんが口を揃えて「本当に出演して良かった!」と仰っているマジックの大会もそうそう無かったように思います。



 Ianさんのレクチャーは、人前でマジックを演じる時の基本について実際にご本人が使っていらっしゃるコインやカードの手順を題材にして語っていくものでした。アメリカの大きなマジシャンの団体SAMの機関誌『M-U-M』に連載されていた記事に関する内容が多かったです。

 会場には150名近い方々が集まっていらっしゃいました。これ、3日間連続でこれ位の人数が集まっていたそうです。

  レクチャーの途中でも会場のドアがガチャン!と開いて、次々に人が集まってきます。Ianさんとしても話しの腰が折られてしまうので、ちょっとやりにくそう。
 そうしたら、Ianさんは突然こう話し始めました「そうだ、次に扉が開いて人が入ってきたら、みんな、いきなり盛り上がって欲しいんだ。思いっきり拍手と歓声を出してね!」
 それから人が入ってくる度に会場中が一斉に盛り上がるので、遅れて入って来た人は「え!?何が起こったの??」とみんなビックリします。間髪いれずにIanさんが遅れてきた方に向かって「いやぁ、残念! 今すごく不思議なマジックだったんですよ!」と言い放ち、その人が非常に残念がる様子を見て、会場中がさらに盛り上がります。

 Ianさんも「さあ、もう遅刻者はいないでしょうから、レクチャーに力を入れますよ!」と言った途端に扉が開いて、みんなが扉に顔を向けると、そこには眠そうな顔のRichardが!
 「みんな、まだ朝8時だよ! こんなに人が集まるなんて尋常じゃないよ!!何を盛り上がってるの?」とぼそりと話して帰っていきました。会場はもう大爆笑!あっと言う間の1時間でした。

 前田さんも「いろいろ良いことを言ってらっしゃいましたね」と仰るくらいでしたので、朝のレクチャーにしておくのはモッタイナイなぁ、と思いました。



 この大会の参加者の方々について一言。ちょっと他のマジックの大会と違うのは、参加者の多くが「知識階級」にいらっしゃる方々だった点だったと思います。一流のプロマジシャンは勿論のこと、凄腕の歴史家や研究家のお歴々が多数いらっしゃったことが影響していたのかもしれません。

 まず、メモのとり方が尋常ではありません。去年参加したMagic-Conでは参加者の多くはMacbook Airを開いてタイプしていらっしゃいましたが、ここではそういう場面は少なかったように見受けました(会場の外では皆さんお使いでしたけれども)。しかも、演技の最中にメモをするなど眉をひそめてしまうような態度は一切なく、周囲と演者に気を配りながら、なおかつ物凄い勢いでメモをされる方が多くて本当に驚きました。中には、ステージを見ながら、手はメモをされている非常に器用な方も。この光景は、大会期間中ずっと散見されました。

 この点に関しては、また後ほど。



 朝のレクチャーが終わるとしばらく時間が空きました。

「前田さん、時間が空きましたね。お茶でも飲みにいきましょうか?」
「そうだYukiさん、昨日ディーラールームにいらっしゃいましたよね? 気になったブースはありましたか?」
「はい、2か所ありまして…」

ということで、ディーラー・ルームへご一緒しました。



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 まずは、今回私が一番注目していたショップCard-Sharkへ。
 写真にも出ています“Phoenix”という銘柄のカードを製作したり、素敵な仕掛けカードなどを製作されているドイツの会社です。

 私が一番欲しかった商品は今回持ってこられていなかったのですが、1つずっと気になっていた商品がありまして。それがこの“One Card Collector”でした。どれだけ不思議な現象か?と言いますと、前田さんご本人による実演でお楽しみください。では、どうぞ!



 …どうです、不思議ですよね?? 本当にこの通りの演技なのです。

 この商品を買おうとしたら、なんとおみやげで大会参加者の皆さんに無料配布しているではありませんか! これには私も前田さんもビックリ。



 もう1軒は、今回ディーラールームのリーダーだったMark MasonさんのJB Magic
 実演が実に達者で、つい欲しくなる商品が多かったです。とくにメカものが欲しくなりますね…。



 そんなこんなでもうお昼。この日はこの方とランチタイム。

higeandme.jpg
ヒゲの社長!

 この大会で、滝沢さんは多くのマジシャンたちにインタビューをされていました。かなり疲労困憊気味でしたが、きっと素敵インタビューが次々とスクリプト・マヌーヴァ社のウェブサイトに登場していくことでしょう。



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 そして初日のレクチャー4連発。これが凄かった…。

 まずはJohn Carneyさん。とにかく達者にコインとカードを操られます。その都度会場からはため息が漏れます。そして、古典的なマジックに如何に一ひねりを加えていくか?など、大切な話もいっぱいされました。

 後でお話しを伺った、来年から始められる“Carney 2013”という来年行う毎月マジックを配信するプロジェクトは大変面白くなりそうです。



 続いてはChad Longさん。先日、日本でレクチャーをされたのでご存知の方も多いはず。凄いテクニックを駆使しながら、大変コミカルな演技をされることで定評があります。
 バリバリに折ったスパゲティーを口の中で元通りにしたり(!)、バリバリのテクニックを使ったと思わせて、実はトンデモナイ仕掛けを使ったマジックを演じたり、スプレー缶を使った本当に馬鹿馬鹿しいマジックとか、客席をヤンヤと沸かせていました。
 最後に「このマジックもこのDVDもみんな袋に入れて、これで100ドル!」と凄いバーゲンをされていて、これにもビックリ。



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レクチャーの後に

 私にとってこの日の目玉はEugene Burgerさんでした。Eugeneさんはマジックの世界の哲学者(というか、実際に宗教学を教える先生であり哲学者なのですが)であり、その人間の根本に迫る演出と深遠な不思議を観客につきつける、素晴らしいマジシャンでもあります。マジックのことを大変大切に扱い、その扱い方を教えて下さる数少ない人物のお一人でもあります。

 レクチャーの前に演じられた「見えない」さいころとカードを使ったマジックも素敵だったのですが、「さあ、マジックの時間はもうおしまい!」と言ってから始まった、その後の独り語りが素晴らしかった。マジシャンに大切な3つのことをじっくり語られたのですが、背筋がピン!と伸びました。

 結構アグレッシヴな内容だったので、後で「昔、Burgerさんの本で“観客に挑戦してはいけない”って習いましたよ!」と話したら、ニヤリと笑いながら「Yuki、私も歳をとったんだよ」と仰ったのが大変印象的でした。



 最後はCharlie Fryeさん。いろいろなマジックやスタンツを面白おかしく実演されていきます。ある理由で途中離脱しましたが、あとで何人かの方に伺ったところ大変好評でありました。



 用事が終わってロビーに降りると、そこには先生Jamyがいました。
この日の最後にレクチャーがあるので、ずっと部屋で準備をしていたのは知っていました。

「あぁ、やっと見つけた!」
「レクチャーの準備はできたの?」
「うん、大丈夫だ。Yuki、丁度探していたんだよ。今からディナーに行くぞ!」
「え!? ついさっき前田さんとハンバーガーを食べたばかりだよ」
「じゃあ、デザートに付き合いなさい。ちょっと話があるんだ」

…ということで、急遽一緒に食事に行くことに。



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NakulさんとEric Meadさん

 そのときご一緒したお1人が、インドのメンタリストNakul Shenoyさん。今回の出演者以外で感心した4名の方のお1人です。

 最初は畏友、花田圭介さんに紹介していただいて、何度かメールでやりとりさせていただいて「凄く良い人だなぁ」と思っていました。実際にお逢いすると、これが本当に素敵な方で。
(追記:リンク先の花田さんの映像、要チェックですよ!)

 インドでメンタリズム!?と最初は不思議だったのですが、お話しを伺うと「インドだと“不思議な力”の源をアーユルヴェーダやヨガなどの伝統文化に求めることができるから、凄く自然なんだよ!」と。確かに納得。
 今のインドのメンタリスト事情について「同業者も出てきて、結構大変だよ」と仰るものの、こうしてアメリカに来ることができるというのは結構な稼ぎ頭である証拠でしょう。

 メンタリズムに関する考え方は非常にしっかりしていて、クラシックから最新まで本当に熱心に勉強されている姿勢に胸を打たれました。なにより、凄く賢いナイスガイでした。

 他にもいろいろお話しはあるのですが専門的になり過ぎてしまうので、彼のウェブサイトに設置されている2つのパスワードを突破した方に直接お話しすることにしましょう。



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素敵ディナータイム

  D.J. Grotheさんが「良いイタリアンのレストラン、ないかな?」とベルボーイさんに聞いたら「ココからタクシーで10分かからない所に良いイタリアンがありますよ!私、イタリア出身だから本当におススメです!」というので、それを信じて出掛けたのですが…土砂降りの中、20分近くかかってようやく到着。ベルボーイさん、お店からリベートをもらってたのかしらん?

 お店に着くとJamyさんが「Yuki、ハンバーガーだけだとお腹減るだろう?なんか食べなさい!」と結局ディナーになってしまいました。

 このお店(あぁ、名前が出てこないのが残念!)、オペレーションが完璧で、内装も非常に素敵なイタリアンでした。アンティパストとしてチョイスしてみんなでシェアしたカラマリ(イカ)のフライとムール貝の塩焼きから、プリモビアットとしてみんなでシェアしたラザニア、ショートリブのステーキなどもすべて美味しかったのであります! 食後、みんなが「あのベルボーイさんは許す!」と言っていました。

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おススメされた牛肉の煮込みのパスタが美味しい!

 オーダーを始めると、いきなりJamyさんはワインリストを読み始め、ウェイターさんに「今日はこれとこれをオーダーする予定なんだけど、おススメの赤はあるかい?」とワインをオーダー。一瞬「??」と心にひっかかったのですが、呑みたい人がみんなでシェアするんだろうなぁ、と思っておりました。

 ほどなくワインが運ばれ、各人にサーブされました…すると、Jamyさんまで呑み始めるじゃありませんか!! DJさんも流石にビックリしたようで…

「ちょっと、Jamy。今夜レクチャーじゃないの!?」
「ん? なんだっけ、そんな予定あったかね??」

 今までJamyさんのレクチャーには何度も立ち会っているのですが、事前にお酒を呑むなんてあり得ません。それ以上に、そんな態度はJamyさん自身が一番嫌いなことは良く知っています。しかし、先生の心中をこの出来の悪い生徒は痛いほど分かっていました。

(→Day 1 Part 2に続く)



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yuki_the_bookworm  (a.k.a "べたねば")

Author:yuki_the_bookworm (a.k.a "べたねば")
何げない日常の中の、本と料理とマジック。

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