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Trick or Treat?

"Dedicated to Tom.... Without whom, I could do very well."
- 『Life with Tom(邦訳名:トム氏の生活と意見)』Jerry Mouse著、1953年


 このカテゴリーの名前は、私が大好きなアニメーション『トムとジェリー』の短編「Life with Tom(邦題:トム氏の優雅な生活)」の中に登場する、ネズミのジェリーが著した本の題名から取りました(この作品は著作権が切れているようなので、リンクしておきます)。
 敬愛するトム氏のような七転八倒、試行錯誤の日常の中で、マジックについてちょっと考えていることをこのカテゴリーで綴っていきます。



 先週の土曜日はハロウィーンでした。皆さんは如何お過ごしでしたか? ここ数年、ハロウィーンも日本で認知されてきて、いろいろなレストランやバー、クラブなどでは仮装パーティーが開催されるようになっていますね。

 残念ながら今年は所用のために自宅を離れていて、M嬢からのせっかくのお誘いを断らないといけなかったり、自宅の近所に住むアメリカ人の子供たちにお菓子をあげられなかったのが大変心残りでした。

 我が家でハロウィーンの定番といえば、これ。

boosweets.jpg

 まずは“Peeps”というお菓子。甘いマシュマロの砂糖がけです。アメリカのパーティーにはかかせないお菓子ですね。その時期にあった可愛いマシュマロが登場するのですが、ハロウィーンの時期は、オバケやパンプキン、ドクロなど、いろいろな種類が出回ります。これからの時期はクリスマスや雪だるまといった種類に代わっていきます。

 そして左側にある袋は“Monster Munch”。これは最近、日本でも輸入食品を扱うお店で購入できますね。可愛いオバケの形をしたポテトチップスです。今はケチャップ味のものもありますが、ノーマルな塩味の方が私は好きです。イギリスで売ってる“Mega Monster Munch”のオニオン味も好きなのですが、なかなか入手ができません(どなたか売っているお店を知っている方がいらっしゃいましたら、是非メールフォームからお教えください。よろしくお願い致します)。

 右側に置いてある箱は、仕掛け絵本なんです。これをパタパタ開いていくと、いろいろなモンスターやオバケが出てきます。こんな感じです。

boobox_2.jpg
Boo!

良く考えられていて、私の好きな仕掛け絵本の1冊(1箱?)であります。

 株式会社テンヨ-から、ハロウィーンにちなんだマジックがここ数年出回るようになりました。このシリーズが大好きで、この季節は頻繁に使っています。

booprops.jpg

 去年、我が家を訪れたアメリカ人の子供たちにハロウィーン版の「魔法のキャンディー」を見せたら、口をあんぐり開けてビックリ。きゃっきゃ言いながら、出現したキャンディーを持って帰っていきました。
 いわゆる“お化けハンカチ”は昔から大好きで、いろいろ重宝しています。「ゴーストハウス」のハロウィーン版は、子供っぽいのですが好きなんですよね。
 ここの写真にはついていませんが、「ゴーストペット」も不気味です。
 この時期は、フレッド・カップスが有名にした、ドイツのブルーノ・ヘニングが考案した「指輪ケースに通うカード」とこのマジックを組み合わせて演じています。この「指輪ケースに通うカード」については、拙訳の『ジェイミー・イアン・スイスのクロースアップ・マジック』の中で詳細に分析されています。「不可能な場所へ移動するカード」の現象がお好きな方は必読だと思います。
(関係ありませんが、こうして見ますと、考案者の下村知行さんはオバケ好きなんですね!流石、演出面やストーリーからマジックを考えられる方だと思います)

 そして、今一番のお気に入りはこれ!。

boojackcard.jpg

 大人気のディズニー映画『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』(1993年)がデザインされた「マジックトランプ」です。裏模様は主人公、ジャック・スケルトンがあしらわれています。
 このデック、天地があるのですが、広げすぎなければそんなに気になりませんし、昔テンヨーのディーラーだった亡き名人の谷川徹夫さんに教えていただいた方法を使っても良いでしょう。
 デックに選ばれたカードを戻しますが、このとき完全にデックを立てて、カードの表面が観客に向くように広げてます。そして、観客のカードを戻すときも表面を相手に見せながら戻してしまうのです。手順によっては顔を横にそむけながら行えますし、そうすることで大変フェアな印象を与えます。
 それでも、一般の観客はデックの天地なんて、まったく気にしないでしょうけれども!

 4枚のエースには、それぞれジャック、その恋人のサリー、サンディー・クローズ、そして可愛い幽霊犬のゼロが、ジョーカーには3人組の子鬼と無法者のブギーが描かれています。
 何と言っても、このセットには主人公ジャックの手を模した小さな魔法の棒が付いているのです。これを使って行う「ライジングカード」や、ゴムひもの上にのせた魔法の棒がひとりでに動き出して観客のカードを当てるマジックなども解説されています。
 こんな感じです。

animatedjack.jpg
(ジャックの手が自然に左から右へズルズルと動いていきます。大変不気味な光景です)

 お馴染のマジックも、ちょっと工夫でこのうまさ(By神田川料理道場)ですね。
 この“ジャックの手”を「お化けハンカチ」と組み合わせたJ・C・ワーグナー氏のカード当てや、ユージン・バーガー氏の「ビジュアルに引っ繰り返るカード」に使っても、凄く気持ち悪いカード当てになりますね! ジャックの手を使った「自動書記」も気持ち悪いでしょう。

 「こんなオモチャ、使ってらんない」という方は、今年の1月に発売された、このDVD-Boxセットを捜されてみては?
 初回限定版の特典として、ターミネーターの腕のレプリカが付いているのです。これが、このジャックの手と同じくらいの大きさなのです。これも雰囲気が出ます。
 捜すのは難しいかもなのですが、大きな家電量販店のDVDコーナーでは今も見かけますので、本気で欲しい方はお早めに(11月に発売される通常のボックスセットが出た時点で、下手をすると回収されてしまう可能性があります)。ちなみに、Season1は非常に面白い! 今、毎週土曜日に放送中です。

 テンヨー製のマジック、私は大好きです。演じるたびに思うことがあります。
 この「マジックトランプ」「ミスターラビット」「チャイナリング(小)」、そして「ダイナミックコイン」など、もう何十年というスパンにわたって脈々と販売され続けており、今でもデパートの実演では大人気です。
 こうしたロングセラーのマジックは、すべてシンプルでインパクトの強い現象なんですよね。私見ですが、「ダイナミックコイン」はコインマジックの最高傑作だと思います。「世界最高のコインマジック」というキャッチコピーが、これほどすべてを言い表している商品も少ないでしょう。こんな不思議なマジックは、そうそうお目にかかれません。
 まったく怪しげなテクニックなしに、出現、消失、移動、交換、変化、貫通といった、マジックの現象の多くがこの道具一つで見せることが可能なのです。しかも、道具は事前、演技中、事後といつでも改めが可能なんて、ありえません。もし、私がこのマジックを考案したのなら、絶対に誰にも教えないマジックにするでしょう。

 テンヨー社製のマジック特有の、おもちゃのような道具立てがお嫌いな方もいらっしゃいます。でも、こうした見た目に誤魔化されてはなりません。
 最近カナダで面白い動きがありました。「Tenyo Elite」です。テンヨー社のウェブサイトでも紹介がありますね。

 テンヨーの製品が好きなカナダの愛好家が、プラスチック製ではなくもっと質の高い素材を使い、プロも使いたくなるような仕様でテンヨーの製品をリメイクしたのです。きちんと株式会社テンヨ-に話を通して監修してもらい、製造販売の許可を得て今回の発売にこぎ着けたようです。
 鈴木徹さんが考案されたメンタリズムの傑作「フォーチューンスティック」と、下村知行さんが考案された素晴らしい「ファジィコイン」(タイトルに時代を感じますね!)の2作品がちょうど発売開始になりました。
 現象としては一級品の作品が、しっかりしたアルミ合金で美麗に作られていたのなら演じてみたくなりませんか? すべての作品をこうすべきだとはまったく思いませんが、これも「ちょっと工夫で、このうまさ」的な考え方の1つだと思います。日本での11月末の発売を待つと吉でしょう。

 テンヨー社製のマジックが、いろいろな一般の方が購入できるようなデパートや量販店で販売され続けられていても、また多くの一般の方が購入されていても、それでも観客に強いインパクトを与えます。
 これらの道具を購入して持っている(または持っていた)一般の観客に演じても「私が前に買ったのと違う!」と言われたり。

 こうしたロングセラーのマジックというものは、古典でありながら常に最新作なのだと思うのです。
 珍奇な道具立てや現象も面白いですが、一般の観客は、そうしたことよりも、マジックというメディアを通した“幻想”を楽しんでいるのではないでしょうか? マジックの道具や作品は、あくまでも、その“幻想”を紡ぎだすためのツールであって、その新旧とかはあまり関係ないように思います。

 ただ、確かに道具立てとか演じるTPOに合わせた見た目とかには気を使わなければなりません。演じる場所によっては、プラスチック製の道具は貧相に見えてしまうことも多々あります。
 でも、道具の持ちだし方や現象そのもの、そして演出如何によっては、プラスチック製の道具が絶対に使えない訳ではありません。
 例えば、「魔法のミニカー」は、私も大好きなカード当ての道具です。アメリカの科学者でアマチュア・マジシャンであるブルース・ベネット氏は、子供のころの想い出話とおもちゃのミニカーを演出に使った素敵なカード当ての手順「Joey's Hero」という素敵な手順を、ペート・マッケイブ氏の名著である『Scripting Magic』(2008年)の中で発表しています(この本、マジックにおける演出を学ぶ方は必読です)。 
 ここまで凝らなくても、「魔法のミニカ-」ならば「おもちゃのミニカーです」とそのまま言って使えば、それだけで観客に魔法や楽しさを感じさせることは十分に可能だと思います。

 実際にはこうしたツールの使い方にこそ、“幻想”を紡ぎだす秘密が隠されているのではないでしょうか。

 なんか、最近こうした原点が見えなくなってしまっているような気がしてなりません 。古典的な作品の持つインパクト、もうそろそろ見直されても良いような時期なのではないかなぁ、と思ったりする今日この頃です。

 株式会社テンヨー社製の「マジックトランプ」自体私は傑作だと思うのですが、この「ジャックの手」を使った演出はさらに素晴らしいでしょう。ハロウィーン関係なしに、しばらく使っていようかな?と決めています…おっと「マジックトランプ」自体はハロウィーン専用ではありませんので、オールシーズン楽しんで使っていただけますよ!
(もし「マジックトランプ」がお好きな方は、最近USプレイングカード社から発売されている、これまた質の良い「デランドの100ドルデック」もお試しあれ)
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yuki_the_bookworm  (a.k.a "べたねば")

Author:yuki_the_bookworm (a.k.a "べたねば")
何げない日常の中の、本と料理とマジック。

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